

一般社団法人ソーシャルデザインワークス(法人後見)代表理事、土田社会福祉士事務所代表、ぱあとなあ新潟本部運営委員。趣味はコーヒーとダンス、DJ。 好きな言葉はLaugh&Peace。映画『天使にラブソングを2』が大好き。

大学では心理学を専攻。社会福祉協議会に入職し、ボランティアや福祉教育の業務に携わる。その後、中東福祉会に転職。障がい福祉に携わる。相談支援専門員をしていた際に、地域の社会資源の不足に直面し、起業を決意。現在は合同会社メロディの代表社員。社会福祉士会では災害支援班に所属。趣味は、バスケ観戦と寝ること。

大学卒業後、福祉の現場で、障がいのある方への支援に携わる。現場での出会いや学びを大切にしながら、現在は一般社団法人CUROCOの代表理事として、障がい福祉サービスの運営に取り組んでいる。また、新潟県社会福祉士会にも関わり、専門職の成長を支える活動を続けている。趣味は筋トレと瞑想、そしてギター。
今日は『福祉のフィールドで起業する』というテーマでお話をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。では、早速ですがそれぞれに社会福祉士を目指そうと思ったきっかけをお聞かせください。
とてもカッコよく活躍している方がいて、その方が社会福祉士でした。私が覚えているのは、介護や障がいといった特定の分野にとどまらず、社会全体にアプローチしていく姿です。その姿がとても印象的で、「自分もあの人のようになりたい」と思ったのが出発点でした。当時は、社会福祉士になるために何を学べばよいのか全く分からない状態でしたが、それでも「とにかくなりたい」という思いで通信制の大学に入学しました。
私は障がい福祉サービス事業所で職員をしていたのですが、現場に入ったときに、利用者さんと上手く会話ができなかったのが一番のきっかけです。利用者さんと会話がしたいと思って福祉に興味が出ました。そしたら、社会福祉士という資格があると知って通信制の専門学校に行って取得しました。
今現在、僕も含めて独立して仕事をさせていただいているわけですが、そのきっかけやエピソードをお聞かせください。
たくさんの人と関われることが大きな財産です。ご利用者、ご家族、スタッフはもちろん、医療や教育などの専門職、さらには他業種の方々とも関わる機会があり、その中で多くの学びを得て、人間的にも深く成長することができました。そして最終的には『社会福祉士』という資格があるからこそ、迷ったときに社会福祉士会という場に立ち返り、進むべき方向を見出せるように思います。
相談支援専門員をしていたときに、地域で必要な社会資源の不足を感じたのが独立のきっかけです。そしたら、いつの間にか自分ともう1人で障がい福祉サービス事業所を作っていました。社会福祉に携わってよかったことは、制度やサービスなどを色々知れることです。障がいを持った人がどのように働けるかなどを知ることができて勉強になっています。
では、今感じている課題はありますか?
人材確保と育成の難しさはあります。福祉の専門性を持った人材を集めることが難しいことと、若い世代や未経験者に対する育成にはそれなりに時間とエネルギーが必要になります。支援の質を保ちながら人を育てる仕組みづくりが組織の課題です。あとは、職員の心身の健康を守る仕組みづくりですかね。支援者自身が心身をすり減らしてしまうケースもあります。メンタルヘルスや休暇制度など、仕組みとして整備する必要性があると感じています。
私も同じく『人』についてです。経営者としては、『人財』不足は感じています。また、どのように人と協働していくかに悩みます。ソーシャルワーカーとしては、まだまだ『クライエント』への知識が足りないと思っています。

これから、どんなことを実現したいと考えていますか?
子どもから大人まで、一貫して安心できる支援体制を地域に広げたいとイメージしています。グループホームや相談支援など、多機能型の事業を展開し、切れ目のない支援を実現したい。AIや新しいテクノロジーを活用して、記録や情報共有の負担を減らして、支援者が『人と向き合う時間』を増やせる仕組みを作りたいと思います。
会社としては、障がい児の支援に取り組みたいと思っています。子どものころの体験が、大人になってから大切になることがあります。愛着形成のところや経験値のところにアプローチしたいです。個人としては、一人で旅行する時間など自分の時間を作っていこうと思っています。
経営者、そして、実践者として忙しい毎日をお過ごしのことと思いますが、ワークライフバランスをどのように考えていますか?
定期的な休みがなくなったので、その瞬間に休みを取るって感覚なんですよ。「今日は少し自分の時間が作れたな。」とか、急に時間が空いたから「温泉行こうかな。」みたいな。その中で満足できる時間をどうやって捻出するかということを考えています。少しの空き時間でも漫画を読んだり、映画を観たり、美味しいものを食べたり。
私も独立して家庭を持って、1日まとまって休みを取るということが本当になくなってしまって・・・。人に幸せになって欲しいなという仕事をしているのに、自分自身を酷使するのってどうなんだろうって考えることはあります。
時間的に余白ができちゃうと、「あ、これやれちゃう」みたいな思考になってしまうんですよね。常にできそうなことを探してるって感じはありますよね。
そういう瞬間はありますよね。僕は2人で経営しているので、もう1人の経営パートナーと「これ、どうしようか?」みたいな話をするときに、決断を迫られるときがあります。選択肢が色々あるとき、結局は楽しい方をやろうよってなることが多いです。
そういった判断をする中で、ソーシャルワーカーという自分と経営者という自分をどんな風にバランスを取りますか?福祉的な目線とビジネス的な目線の切り替え方みたいな。
利用してくれている人が幸せかどうか、幸せになれるかっていうところが軸になると思います。利用者さんが不利益になるようなら、ビジネス的にいいと思われるものでも選択はできません。これはスタッフの幸せも含めてですが。
まだまだ自分のフィールドである秋葉区には社会資源が足りないと思っています。それは実際にクライエントからも言われていることでもあります。だから、ニーズに合ったものを作りたいです。今、新しい事業を進めているところですけど、クライエントに嬉しいと思っていただけることが第一です。

事業を続けるということは大変なこともあります。乗り越えることが難しそうな壁を感じることもあると思います。そんなときの対処方法を教えてください。
一人ではないということを意識します。やっぱり、人とのつながりなんですよね。私はそういったことはあんまり得意な方ではないけれど、人につながって、助けてもらって、教えてもらって。その繰り返しです。
僕らより若い社会福祉士が起業するってなったとき、どんなアドバイスをしますか?
「やめといた方がいいよ。」っていうかも(笑)。「本当にその覚悟ありますか?」までは言わないかもしれないけど、楽なことじゃないですから。社会の中で生きられるならその方がいいんですよ、きっと。
私は起業までに助走期間が3年あるんです。経営パートナーと月1回のディスカッションをして、「これどう?」「やる。」「それはやらない。」みたいなことをひたすら繰り返しました。そんなことを3年やって、「じゃあこれだね!」みたいなところに辿り着いた感じです。若い人には挑戦して欲しいと思います。苦しいこともあるけど、楽しいことも同じくらいの大きさでありますから。
先ほど五十嵐さんから秋葉区というワードが出ました。『地域』をどのように捉えていますか?
私はあえて小さく捉えています。自分が生まれ育ったところで起業させてもらっているので、生まれ育った地域で暮らしている人が幸せになったら嬉しいなという感覚です。
事業をしている場所が新潟市東区で、生活保護受給率や困窮率が高い地域です。なので、つながりの構築が必要な場所として捉えています。障がい者サービスが主体なので、どうやったらそういった困っている人にアプローチできるかというのは課題です。

職能団体、社会福祉士会についてはどうお考えですか?
私は入会するべきだと思っています。やっぱり、人とのつながりが大事。僕自身がもともと社会福祉を学校で学んでないんですけど、色んな社会福祉士に会ってきて、みなさん本当にすごいなと思う。そのすごい人たちから刺激をもらえる。それはとてもありがたい機会です。
私はどこか団体に所属するということに懐疑的でした。あまりメリットを感じていなかったんですね。でも、起業をきっかけに入会した途端に『故郷に帰ってきた』という感覚を抱いたんです。「なんか居心地いいぞ。」みたいな。自分の軸がぶれたときに他者から意見をもらえる環境って貴重です!!
最後にとてもいい言葉を聞くことができました(笑)。楽しい時間をありがとうございました。